関西空港で働く人はどこから来ている?~データで読み解く泉佐野の可能性~

情報都市と同じ泉佐野市にある、関西の空の玄関口・関西空港。今年の春には国際線エリアが大幅に拡張されるなど、さらなる盛り上がりを見せています。
では、この関西空港で働く人たちは、一体どこから通っているのでしょうか?
今回、情報都市ではこの疑問に対し、データ分析を通じて迫りました。
使用したデータ:近畿圏パーソントリップ(PT)調査
今回使用したデータは、近畿圏パーソントリップ(PT)調査です。
この調査は、京阪神都市圏交通計画協議会が10年ごとに実施しているもので、地域別・交通手段別に交通実態を把握することを目的としています。今回はその中でも「乗降駅データ」に注目し、関西空港駅で降車した人が、どの駅から乗車しているかを地図に可視化してみました。
調査結果:関西空港駅に多くの人が泉佐野市内からアクセス!
可視化した結果がこちらです↓↓↓

赤い円の中の数字は、PT調査の結果に基づいた、関西空港駅で降車した人の乗車駅別の人数を表しています。
※表示されている人数は、調査結果から統計的に推計された母集団ベースの数値であり、実際の利用者数そのものではありません。乗車人数が記載されていない駅でも実際には関西国際空港駅利用者が存在する可能性があります。
主な結果は以下の通りです。
◯泉佐野駅:601人/日
◯りんくうタウン駅:405人/日
◯井原里駅:209人/日
◯泉大津駅:208人/日
◯東岸和田駅:219人/日
この結果から、泉佐野市は関西空港就業者の居住地として高いポテンシャルをもっていることがうかがえます。
また、南海電鉄の駅から出発する人が、JR西日本の駅から出発する人よりも多いという傾向も見て取れました。
なぜ南海沿線からの利用者が多いのか?——鍵は人口分布
関西空港駅は南海電鉄とJR西日本の共同使用駅で、どちらの沿線からも空港へのアクセスに大きな差はありません。
それでも南海沿線の利用者が多いのは、沿線の人口分布に理由がありそうです。

上の図は、1マス250m×250mの範囲で泉佐野市の人口分布を示したもので、赤が濃いほど人口が多いことを表しています。
この図から、南海線沿い(特に井原里駅西側〜羽倉崎駅西側)に人口が集中していることが分かりました。
また、南海泉佐野駅とJR日根野駅という、それぞれの主要駅の間にも多くの人が居住していることが読み取れます。
おわりに ~データ×不動産で描く未来~
情報都市では、アナログといわれてきた不動産業界にこのようなデータを活用していくことで、これまで気づけなかったまちのポテンシャルを発掘できると考えています。
当社では今後も、人口動態や交通の流れといった“まちの今”を正しく捉えることで、働く人々が安心して暮らせる泉佐野のまちづくりを支えていきます。